前回の記事で、中高一貫校生には個別指導が適しているケースが多いとお伝えしました。学校の教材・進度に合わせた指導が受けられること、つまずきのポイントに集中して対策できること——これらのメリットは、中高一貫校の成績改善において非常に大きいです。
しかし、「個別指導」と看板を掲げている塾はすべて同じではありません。一口に個別指導と言っても、講師の質、指導形式、教材対応力、費用体系はまちまちです。
「個別指導だから安心」と思って入塾したのに、結果が出なかった——こうした失敗を避けるために、中高一貫校の保護者が入塾前に必ず確認すべき5つのポイントをお伝えします。
個別指導塾の「個別」には、大きく分けて2つの形式があります。
完全1対1: 講師1人が生徒1人だけを担当。授業時間のすべてがその生徒のための時間になる。
1対2〜3: 講師1人が生徒2〜3人を同時に担当。生徒が問題を解いている間に別の生徒に解説する、というローテーション形式。
1対2〜3の形式は、費用が安い反面、実質的に講師が自分を見てくれる時間は授業時間の半分〜3分の1になります。60分の授業で実質20〜30分しか指導を受けられないということです。
中高一貫校の生徒で成績が低迷している場合、つまずきの原因を正確に特定し、理解を確認しながら進める丁寧な指導が必要です。この丁寧さは、1対2〜3の形式ではなかなか実現できません。
確認すべき質問: 「授業は完全1対1ですか、それとも1対2以上ですか?」
これが中高一貫校の保護者にとって最も重要な確認ポイントです。
多くの個別指導塾は、公立中学の生徒を主な対象としています。そのため、講師が体系数学やNEW TREASURE、プログレス21といった中高一貫校特有の教材を見たことがない、というケースが珍しくありません。
教材を知らない講師が指導すると、「教科書のこの問題がわからない」と生徒が持ち込んでも、講師がその教科書の構成や文脈を理解していないため、的確な指導ができません。結果として「一般的な解法の説明」に終始し、学校のテストに直結しない指導になってしまいます。
確認すべき質問: 「体系数学(またはお子さまの学校で使っている教材名)を指導した経験がある講師はいますか?具体的に何人いますか?」
曖昧な回答(「どんな教材でも対応できます」「調べて対応します」)が返ってきた場合は、実績がないと判断してよいでしょう。
個別指導の効果は、講師との相性に大きく依存します。
説明がわかりやすい講師とわかりにくい講師がいます。お子さまのペースに合わせてくれる講師と、自分のペースで進めてしまう講師がいます。質問しやすい雰囲気を作れる講師と、そうでない講師がいます。
最初に担当になった講師が合わない場合に、交代をリクエストできるかどうかは非常に重要です。「講師の交代は原則できません」という塾は避けたほうが無難です。
また、お子さまと相性の良い講師が見つかったら、毎回その講師に担当してもらえるか(講師の固定制度があるか)も確認してください。毎回違う講師が担当する「ランダム制」だと、講師がお子さまの理解度や学習履歴を把握しにくく、指導の一貫性が失われます。
確認すべき質問: 「講師が合わない場合、交代はできますか?」「毎回同じ講師に担当してもらえますか?」
個別指導塾の中には、塾独自のカリキュラムで授業を進めるところがあります。こうした塾では、学校の定期テスト範囲とは関係なく、塾が決めた単元を順番に学んでいきます。
これ自体が悪いわけではありませんが、「学校の成績を上げたい」が最優先の目標であれば、学校の定期テスト範囲に合わせた指導を受けられる塾を選ぶべきです。
具体的には、テスト2〜3週間前から通常のカリキュラムを一時停止し、テスト範囲に集中した対策授業に切り替えてくれるかどうかを確認してください。
確認すべき質問: 「定期テスト前に、学校のテスト範囲に合わせた対策授業をしてもらえますか?」「テスト前に授業回数を増やすことは可能ですか?」
個別指導塾の料金は、集団塾に比べて高額になることが一般的です。そのぶん、料金体系の透明性が重要になります。
確認すべき費用項目は以下のとおりです。
月額の授業料: 週何回・1回何分でいくらか。1対1と1対2で料金は変わるか。
入会金・教材費: 入会時にかかる費用。教材は塾のオリジナルか、学校の教材を使うか。学校の教材を使う場合は追加の教材費がかからないのが理想。
季節講習費: 夏期講習や冬期講習は別料金か。通常授業とは別に費用がかかる場合、年間の総額はかなり高くなることがあるため事前に把握しておく。
その他の費用: 施設利用費、システム利用費、テスト費用など。「月額◯◯円」と案内されていても、これらの追加費用を含めると実質的な月額がかなり高くなるケースがあります。
確認すべき質問: 「年間の総額を教えてください。季節講習費や追加費用もすべて含めた金額をお願いします。」
多くの個別指導塾は無料体験授業を実施しています。体験授業は「雰囲気を見る」ためだけに使うのではもったいないです。以下の3点を意識的に確認してください。
体験授業の後に、お子さまに「わからないことを質問できた?」と聞いてみてください。
「質問しやすかった」と答えたら、その塾は候補に残す価値があります。「聞きにくかった」「聞くタイミングがなかった」と答えたら、講師との相性が合わない可能性があります。
体験授業後に、講師からのフィードバックを確認してください。
「この問題は間違えていました」というレベルではなく、「この問題を間違えた原因は、前の単元の○○の理解が不十分だからです」というレベルのフィードバックが返ってくる講師は、指導力が高いです。
最終的に最も重要なのは、お子さま本人の感覚です。
「また行きたい」「あの先生にまた教えてもらいたい」と思えたなら、その塾はお子さまにとって良い環境である可能性が高いです。保護者の判断と同じかそれ以上に、お子さまの感覚を尊重してください。
「東大合格○名」「早慶合格○名」といった合格実績は目を引きますが、その実績を出したのはその塾の上位層の生徒であり、成績低迷中の生徒が同じ環境で伸びるとは限りません。
合格実績よりも、「成績が低迷していた生徒がどう改善したか」の事例を聞いてください。
お子さまの友達が通っている塾に一緒に通わせるケースがありますが、友達がいることが学習の質に直結するわけではありません。むしろ、友達と一緒だとおしゃべりしてしまい、集中力が下がることもあります。
通いやすさは重要ですが、「家から近い」だけで塾を選ぶと、肝心の指導内容が合っていない場合に時間と費用の無駄になります。
多少通塾時間が長くても、中高一貫校の教材に対応できる塾を選ぶほうが、結果的にはコスパが良いです。オンライン指導を検討するのも賢い選択です。
完全1対1か。教材対応力があるか。講師の交代・固定ができるか。定期テスト対策に対応するか。料金が明確か。
この5つを確認するだけで、中高一貫校生に合う個別指導塾を高い確率で見つけることができます。
武蔵野予備校FLEXは、この5つのポイントすべてに「はい」と答えられる個別指導塾です。完全1対1の東大生講師が、お子さまの学校の教材に完全対応し、定期テスト前にはテスト範囲に集中した指導を行います。
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