部活と勉強の両立ができない中高一貫校生へ——東大生が実践していた時間術

「部活から帰ると疲れてすぐ寝てしまう」 「土日も試合や練習があって、勉強する時間がない」 「部活を辞めさせるべきか迷っている」

中高一貫校に通うお子さまが部活に所属している場合、
「部活と勉強の両立」は避けて通れないテーマです。

特に成績が下がり始めると、保護者の方は「部活が原因ではないか」と考えがちです。実際に、部活にのめり込むあまり学習時間がゼロに近い状態が続けば、成績が下がるのは当然です。

しかし、だからといって部活を辞めさせることが正解とは限りません。

武蔵野予備校FLEXの東大生講師の中にも、中高一貫校で部活に打ち込みながら東大に合格した講師が複数います。彼らに共通していたのは、「時間の長さ」ではなく「時間の使い方」に工夫があったことです。

この記事では、部活と勉強を両立できない原因を整理し、東大生が実際に実践していた時間術をお伝えします。


なぜ「部活をやっていると勉強できない」と感じるのか

原因1:まとまった時間がないと勉強できないと思い込んでいる

「2時間くらい時間がないと勉強しても意味がない」——こう思っている生徒は非常に多いです。

部活で帰宅が夜7時、入浴や夕食を済ませると夜9時。そこから2時間勉強するとなると夜11時。翌朝も早い。「こんなスケジュールでは無理だ」と結論づけて、平日の勉強をまるごと諦めてしまうのです。

しかし実際には、15分〜30分の「すきま時間」を活用するほうが、記憶の定着率は高いことがわかっています。まとまった時間がなくても、勉強の効果を出すことは十分に可能です。

原因2:部活後の疲労で集中力が持たない

部活で体を動かした後は、身体的にも精神的にも疲労しています。この状態で教科書を開いても、文字が頭に入ってこない。気づいたら寝落ちしている——。

これは意志が弱いのではなく、生理的に当然のことです。疲労した状態で「頑張れ」と言っても効果はありません。必要なのは精神論ではなく、疲労を前提にしたスケジュール設計です。

原因3:「部活か勉強か」の二択で考えている

保護者の方もお子さまも、「部活を続けるか、辞めて勉強に集中するか」という二択で悩みがちです。

しかし、東大生の多くは部活を引退まで続けています。二択ではなく、「両方やるためにどう工夫するか」を考えたほうが現実的です。

部活を辞めたからといって、その時間がすべて勉強に充てられるわけではありません。部活がなくなった空白の時間をスマホやゲームで埋めてしまい、結局勉強時間は増えなかった、というケースも珍しくありません。


東大生が実践していた5つの時間術

時間術1:「朝15分の先取り復習」

部活がある日は帰宅後に勉強するのが難しいことを前提に、朝の時間を活用していた東大生が多くいます。

起床後、学校に行く前の15分間だけ、前日の授業ノートを見返す。たったこれだけですが、授業の翌朝に復習することで記憶の定着率は大幅に上がります。

ポイントは、新しいことをやろうとしないこと。朝の15分は「昨日の授業を思い出す」ためだけに使います。

時間術2:「通学時間の単語学習」

中高一貫校の生徒は、通学に30分〜1時間以上かかることが珍しくありません。この時間を「何もしない時間」にするか「学習時間」にするかで、1週間で数時間の差がつきます。

電車の中で英単語帳を開く。社会の一問一答をアプリで回す。古文の単語を覚える。こうした「暗記系」の勉強は、すきま時間との相性が非常に良いです。

毎日の通学往復で30分の学習時間を確保できれば、週5日で2時間半。1ヶ月で10時間の学習時間が「勝手に」積み上がります。

時間術3:「部活直後の10分間ドリル」

意外かもしれませんが、部活の直後に短時間の勉強を入れるのは効果的です。

運動後は血流が良くなり、脳が活性化しています。この「運動後のゴールデンタイム」に10分だけ計算ドリルや英文法の問題を解くと、帰宅後にダラダラ勉強するよりも高い集中力で取り組めます。

部室で着替えた後、教室で10分だけ問題集を開いてから帰宅する。このルーティンを続けていた東大生は少なくありません。

時間術4:「曜日別の教科固定」

部活がある日に「今日は何を勉強しよう」と考えること自体がエネルギーの無駄遣いです。

月曜は数学、火曜は英語、水曜は理科——というように、曜日ごとにやる教科を固定してください。何をやるか迷う時間がなくなり、帰宅後すぐに取りかかれます。

部活がない日(オフ日)は、苦手教科の集中復習に充てると効率的です。

時間術5:「テスト2週間前からの部活セーブ」

多くの中高一貫校では、定期テスト1週間前から部活が停止になります。しかし、東大生の多くは、テスト2週間前から自主的に部活後の自主練習を減らし、勉強時間を段階的に増やしていました。

テスト1週間前にいきなり「よし、勉強するぞ」と切り替えるのは、切り替えコストが大きく非効率です。2週間前から少しずつシフトすることで、スムーズにテスト対策モードに入れます。

部活の顧問や仲間に「テスト前は早めに切り上げたい」と伝えておくことも、摩擦を避けるために有効です。


保護者が「部活を辞めさせる」前に考えるべきこと

部活を辞めさせることを検討している保護者の方に、3つの視点を共有しておきます。

視点1:部活が唯一の居場所になっていないか

成績が低迷している生徒にとって、部活は学校生活の中で唯一「自分が認められる場所」である可能性があります。部活での活躍が自己肯定感を支えている場合、それを取り上げることで学校生活全体への意欲が失われるリスクがあります。

視点2:部活を辞めても勉強するとは限らない

先述のとおり、部活をやめた時間がそのまま勉強時間になるケースはむしろ少数派です。「部活がないから暇」→「スマホやゲーム」という流れになる可能性は十分にあります。

視点3:引退後の受験勉強で「切り替え力」が活きる

部活を最後までやり抜いた生徒は、引退後に驚くほどの集中力で受験勉強に取り組むケースが多いです。部活で培った「目標に向かって努力する力」「毎日コツコツ練習する習慣」は、受験勉強にそのまま転用できます。

部活を辞めさせることが最善かどうかは、お子さまの状況によって異なります。判断に迷う場合は、まず「部活を続けながら勉強の仕組みを整える」方向で試してみることをおすすめします。


まとめ:両立の鍵は「時間の長さ」ではなく「使い方」

部活と勉強の両立に必要なのは、勉強時間を大幅に増やすことではありません。限られた時間の「使い方」を工夫し、短い時間で最大限の効果を出す仕組みを作ることです。

武蔵野予備校FLEXの東大生講師には、部活と勉強を両立して大学受験を乗り越えた講師が多数います。お子さまの部活のスケジュールを踏まえたうえで、「この時間にこれをやる」という具体的な学習プランを一緒に設計します。

「部活を続けさせたいけど、成績が心配」——そんなとき、両立の方法を一緒に考えるところから始めてみませんか。


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