NEW TREASUREについていけない中高一貫校生のための英語立て直しロードマップ

「NEW TREASUREが難しすぎて、英語が完全にわからなくなった」

中高一貫校で広く採用されている英語教材『NEW TREASURE』(Z会出版)。この教材についていけなくなり、英語が苦手教科として定着してしまう生徒は後を絶ちません。

NEW TREASUREは、検定教科書と比べて語彙量が約2〜3倍、文法の導入ペースも速く、英文の質・量ともにハイレベルです。この教材についていけるかどうかが、中高一貫校での英語の成績を大きく左右します。

この記事では、NEW TREASUREについていけなくなった生徒が、どこから・何を・どの順番で立て直せばいいかを、具体的なロードマップとしてお伝えします。


なぜNEW TREASUREで挫折する生徒が多いのか

理由1:語彙量が圧倒的に多い

公立中学の検定教科書で中学3年間に扱う英単語は約1,200語です。一方、NEW TREASUREでは中学課程だけで約3,000語以上の単語が登場します。

毎回のレッスンで20〜30の新出単語が出てくるため、1回でも暗記をサボると、次のレッスンで本文が読めなくなります。この「1回の遅れが致命的」という特性が、つまずきの連鎖を生みやすくしています。

理由2:文法の導入が速く、深い

NEW TREASUREは、検定教科書では中2〜中3で扱う文法事項を、中1の後半〜中2の前半で導入します。

たとえば、不定詞・動名詞は中1の終盤〜中2の序盤で登場し、関係代名詞は中2で扱われます。公立中学のペースで考えると、約1年分の前倒しです。

さらに、各文法事項の扱いが深い点も特徴です。検定教科書が「基本的な使い方」を紹介するのに対し、NEW TREASUREは例外的な用法や発展的な構文まで踏み込みます。

理由3:本文の英文が長く、内容も高度

NEW TREASUREの各レッスンの本文は、検定教科書と比べて英文の量が多く、内容も抽象的なテーマ(環境問題、文化比較、科学技術など)が扱われます。

単語と文法の理解があやふやな状態でこの本文に向き合うと、「何が書いてあるかさっぱりわからない」という状態になります。この「読めない」体験が、英語嫌いを決定的にしてしまうことが多いのです。


立て直しロードマップ:3つのフェーズ

フェーズ1:「どこからわからなくなったか」を特定する(1〜2日)

立て直しの最初のステップは、つまずきの起点を見つけることです。

NEW TREASUREの目次を開き、各レッスンの文法テーマを順にチェックしてください。

「be動詞」→わかる。「一般動詞」→わかる。「疑問詞」→あやしい。「不定詞」→わからない。

このように、「わかる」から「あやしい」に変わるポイントがつまずきの起点です。

もしお子さま自身で判断が難しい場合は、各レッスンの基本問題を1問ずつ解かせてみてください。解けなくなったレッスンが、戻るべきポイントです。

フェーズ2:「単語」と「文法」を分けて立て直す(2週間〜1ヶ月)

英語の立て直しは、「単語」と「文法」を分けて同時並行で進めるのが効率的です。

単語の立て直し方:

NEW TREASUREの巻末の単語リストを活用し、つまずきの起点となったレッスンから現在のレッスンまでの新出単語を洗い出します。

1日20語を目標に、「英語→日本語の意味がわかる」レベルで覚えてください。最初からスペルまで完璧に覚える必要はありません。まず意味がわかることを優先します。

覚え方は「書く」と「声に出す」を組み合わせるのが効果的です。書くだけ、見るだけでは定着しにくいため、「英単語を見て→意味を言う→書く」のサイクルを1語あたり5回繰り返してください。

翌日には前日の20語を再テストし、覚えていなかったものだけ再度覚え直す。この「翌日テスト」を入れるだけで、定着率が劇的に上がります。

文法の立て直し方:

NEW TREASUREだけで文法を理解しようとすると、説明が断片的で全体像がつかめないことがあります。文法の立て直しには、薄めの文法参考書を1冊併用してください。

おすすめは、各文法事項が見開き2ページ程度でまとまっている参考書です。NEW TREASUREで出てきた文法テーマを、参考書の該当ページで確認する習慣をつけることで、「この文法はこういうルールだったのか」という整理ができます。

文法の学び直しで重要なのは、ルールを「暗記する」のではなく「理解する」ことです。「三人称単数現在のsがつく」というルールを丸暗記するのではなく、「なぜつくのか」「つかないのはどんなときか」まで理解することで、応用力が身につきます。

フェーズ3:「教科書本文」を使って総合力を鍛える(継続)

単語と文法の基礎が回復したら、教科書の本文を使った総合的なトレーニングに入ります。

トレーニング①:音読(毎日5分)

つまずきの起点から現在のレッスンまでの本文を、毎日5分間音読してください。1つのレッスンの本文を最低10回音読することを目標にします。

音読は、英文の構造を体で覚えるための最も効果的な方法です。文法を頭で理解するだけでなく、英文のリズムや語順を感覚的に身につけることができます。

トレーニング②:和訳→英訳の変換練習(週2〜3回)

本文の日本語訳を見て、英文に戻す練習です。完璧に再現する必要はありませんが、文の骨格(主語・動詞・目的語の順番、時制、前置詞の選択)が正しく書けるかどうかを確認します。

この練習によって、「読める」だけでなく「書ける」力が身につきます。定期テストのライティング問題への対応力が大幅に上がります。

トレーニング③:新出レッスンの予習を習慣化する

フェーズ2で遅れを取り戻した後は、授業で扱うレッスンの予習を習慣化してください。

予習の最低ラインは、次のレッスンの新出単語に目を通し、本文を1回読んでおくことです。5〜10分で十分です。

この予習があるだけで、授業が「初見の内容を聞く時間」から「事前に見た内容を確認する時間」に変わり、理解度が格段に上がります。


NEW TREASUREの定期テストで点を取るための3つの鉄則

鉄則1:単語テストを軽視しない

多くの中高一貫校では、定期テストとは別に英単語の小テストを実施しています。この小テストを「面倒な作業」として適当にこなしている生徒は、確実に定期テストでも失点します。

単語の小テストで毎回8割以上取れている生徒は、定期テストでも安定した点数を出す傾向があります。小テストを「定期テスト対策の一部」として真剣に取り組んでください。

鉄則2:本文の暗唱をテスト対策の柱にする

NEW TREASUREの定期テストでは、教科書本文を題材にした問題が高い配点で出題されます。

テスト範囲の本文を暗唱(全文を暗記して言えるようにすること)できるレベルまで仕上げると、本文関連の問題はほぼ全問正解できます。

暗唱のやり方は、音読の延長です。10回音読して本文の流れを覚えたら、教科書を閉じて最初から最後まで言ってみる。詰まったところだけ教科書で確認して、再挑戦する。これを繰り返すだけです。

鉄則3:文法問題は「パターン」で覚えない

文法問題を解くときに、「この形が来たらこう答える」というパターン暗記で対応する生徒がいます。これは短期的には点が取れますが、少しひねった問題が出ると対応できなくなります。

各文法事項について、「なぜこの形になるのか」「どんなときに使うのか」を理解したうえで問題を解く習慣をつけてください。理解ベースの学習は、パターン暗記より時間はかかりますが、長期的な定着率と応用力で圧倒的に勝ります。


まとめ:NEW TREASUREは「正しいやり方」で攻略できる

NEW TREASUREは確かに難易度の高い教材ですが、正しい手順で取り組めば必ず攻略できます。

つまずきの起点を特定し、単語と文法を分けて立て直し、本文を使った総合トレーニングで仕上げる。この3フェーズのロードマップに沿えば、「英語がまったくわからない」状態から「テストで平均点を超える」状態まで引き上げることは十分に可能です。

武蔵野予備校FLEXの東大生講師は、NEW TREASUREを熟知しています。お子さまがどのレッスンの・どの文法事項で・どのレベルでつまずいているかを正確に診断し、最短ルートで立て直す個別プランを設計します。

NEW TREASUREが「難しすぎる」と感じたら、それは教材の使い方を見直すタイミングです。


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