システム数学の攻略法——問題パターンの整理と演習量の最適バランス

中高一貫校で使われる数学教材といえば体系数学が有名ですが、もう1つの主要教材が『システム数学』(駿台文庫/啓林館)です。

システム数学は、駿台予備校のノウハウをベースに開発された教材で、体系数学とは異なるアプローチで中高一貫校の数学を学ぶ構成になっています。

「システム数学は体系数学より問題量が多くて大変」「体系数学との違いがわからない」——こうした声をよく聞きますが、システム数学には独自の攻略法があります。

この記事では、システム数学の特徴を整理したうえで、効率的に得点を伸ばすための勉強法をお伝えします。


システム数学の特徴

特徴1:問題量が非常に多い

システム数学の最大の特徴は、収録されている問題の量が多いことです。体系数学と比べて、1つの単元あたりの練習問題数が多く、類題のバリエーションも豊富です。

問題量が多いことはトレーニングとしてはメリットですが、すべてを解こうとすると膨大な時間がかかります。「全部やらなければ」と思い込んで消化不良に陥る生徒が非常に多いのです。

特徴2:「入門→基本→標準→発展」の4段階構成

システム数学は、各単元の問題がレベル別に段階分けされています。入門レベルの計算問題から始まり、基本問題、標準問題、発展問題へと難度が上がっていきます。

この段階構成が明確であるぶん、「自分がどのレベルまで解けるか」が可視化しやすいのが利点です。逆に言えば、自分に合ったレベルの問題だけに集中することで、効率的な学習が可能になります。

特徴3:テスト対策用の問題集が別冊で用意されている

システム数学を採用している学校では、教科書本体に加えて「問題集」や「ノート」が副教材として配布されることが多いです。

テストでは教科書の例題だけでなく、この副教材からも出題されるため、副教材を無視して教科書だけやっている生徒はテストで苦戦します。


システム数学で点を取るための3つの戦略

戦略1:「全部解く」をやめ、レベルを絞る

システム数学の問題をすべて解こうとすると、1単元に何時間もかかります。これは非効率であるだけでなく、消化不良による「やった気になるだけ」の状態を招きます。

成績に応じて、取り組むレベルを明確に絞ってください。

平均点以下の生徒: 入門+基本レベルに集中。この2レベルを完璧にすれば、テストで平均点に到達できます。標準・発展レベルには手を出さなくてよいです。

平均点前後の生徒: 基本+標準レベルに集中。入門レベルは解けるはずなので飛ばし、基本を確認しつつ標準レベルの問題に時間をかけてください。

上位を目指す生徒: 標準+発展レベルに集中。基本レベルは自力で解けることを確認する程度にとどめ、発展問題に挑戦する時間を確保します。

戦略2:「パターンノート」を作って問題を分類する

システム数学は問題のバリエーションが多いぶん、「似たような問題なのに、何が違うのかわからない」と混乱する生徒がいます。

この混乱を防ぐために「パターンノート」を作ることをおすすめします。

各単元の問題を解きながら、「この問題はこういうパターン」というメモを1行で書いていきます。

例(二次方程式の場合): パターン①:因数分解で解ける → まず因数分解を試す パターン②:因数分解できない → 解の公式を使う パターン③:文章題 → 立式がポイント。xを何に置くかを最初に決める

このパターンノートが溜まると、テスト前の最強の復習ツールになります。「この単元にはこういうパターンがあって、それぞれこう解く」が一覧で見えるため、テスト中にも「この問題はパターン②だ」と判断が速くなります。

戦略3:副教材の問題集を「テスト対策のメイン教材」にする

テストでは教科書本体よりも副教材(問題集やノート)からの出題比率が高いことが多いです。

テスト2週間前からは、教科書ではなく副教材の問題を中心に対策を進めてください。

副教材の問題を解く手順は以下のとおりです。

① テスト範囲の問題を一通り解く(1回目) ② 間違えた問題に×マークをつける ③ 3日後に×マークの問題だけ解き直す(2回目) ④ テスト前日に、まだ×が残っている問題だけ最終確認(3回目)

この3回ルールで副教材を仕上げれば、テストで出題される問題のほとんどに対応できます。


システム数学と体系数学の違い——保護者向けの整理

お子さまの学校がシステム数学を使っている場合、体系数学の情報をそのまま適用できないことがあります。主な違いを整理しておきます。

単元の配列: 体系数学は中高の内容を「代数」「幾何」に再編成していますが、システム数学は比較的従来の学年配列に近い構成です。そのため、市販の参考書との対応はシステム数学のほうが取りやすいです。

問題の分量: システム数学のほうが問題数が多いです。そのぶん「全部やらなくていい」という割り切りが重要になります。

副教材の重要度: どちらも副教材がテストに出ますが、システム数学のほうが副教材の問題集とテストの連動性が高い傾向があります。

市販教材の対応状況: 体系数学は独自配列のため市販教材が少ないですが、システム数学は市販の参考書で補いやすいです。


まとめ:システム数学は「選択と集中」で攻略する

システム数学の最大の特徴である「問題量の多さ」は、使い方次第でメリットにもデメリットにもなります。

すべてを解こうとすれば消化不良。自分のレベルに合った問題に集中すれば、効率的に実力を伸ばせる。パターンノートで問題を整理し、副教材を中心にテスト対策を行えば、成績は確実に上向きます。

武蔵野予備校FLEXの東大生講師は、システム数学を使っている学校の指導経験も豊富です。お子さまの現在のレベルに合わせて「今やるべき問題」を選び、最小の時間で最大の成果を出す学習プランを設計します。


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